ADHDの方の「片付けられない」というガッカリ感を少しでも楽にしたい。そんな気持ちです。
皆さんこんにちは。ディーキャリア天王寺オフィスの上です。
前回のブログでカバンの片づけについてお話させていただきました。
今回は部屋の片付けです。おそらくADHD症状に多く見られると思います。
なぜ、ADHDだと片づけが苦手なのか
一口にADHDといっても出現する症状は千差万別です。例えば「また後でやればいいや」「今すぐじゃなくてもいいや」と言って後回しにしたり…
片づけをしていてもアルバムや漫画を見つけて「懐かしい」「読み返してみよう」と言ってそのまま時間が過ぎて「また明日にしよう!」となっていませんか?
「明日やろうは馬鹿野郎」というように絶対に実行されません。
そして、「またできなかった」「仕事で疲れて帰ってきたのに部屋が散らかっていて落ち着かない(もしかするときれいに整理整頓されている方がしんどいと感じる方もいるかもしれませんね)」などの落ち込みや負の連鎖が起こる可能性が考えられます。
せっかく決心したんだから、
やりましょう!
3種類の袋
これからは実際にADHDの人が実際に行って上手くいった例を基に話を進めていきます。
「片付けられない」「汚いから部屋にいるのが嫌」「どこに何があるのかわからない」と相談に来たADHDの方の話をします。
片付けの話を始めるきっかけとなったのは「仕事に必要な書類が見つからない」という電話がきっかけでした。
まず現状の聞き取りを行いました。「PCの周りは参考書、ノート、新しいルーズリーフが散乱した状態」「とにかく端に物を置いて寝るスペースを確保している」と回答がありました。
話の中で「きれいに片付いていると落ち着かない」「けど汚いのは嫌や」「潔癖症な所もある」「アレルギーがあってハウスダストとかで鼻水、かゆみが止まらない」と矛盾…
この矛盾が本人さんの生きづらさであるのかなと思えるものでもありました。
今回はADHDで話を進めていますが、実際病名と症状が完全にイコールになる人は少ないと思います。特に「大人の発達障がい」と言われる方たちはその時々で症状の現れ方が違うと私は思います。
さて、話を本題に戻します。
”ADHD”の方で”片付かない”と困っている皆様、まず袋を3つ用意してください。
いる物(必要な物、よく使うもの(頻度としては週1回程度))、よくわからないもの(いつか使うかもしれない、月に1回ほどは手にする)、いらないもの(1年以上触っていない)という袋を作ります。(袋じゃなくても箱でもいいです)
さて、3つの袋が用意できたことろで次のステップに移ります。
区切って片付けるスペースを小さくする
先ほどの3つの袋を要した時点で「さぁやるぞ!」となった方まだです。それではやみくもに行ってきた今までと変わりありません。
結局3つの袋に物を詰め込んで終了になってしまいます。
まず最初にスペースを区切ってください。10分程度で仕分けができる程度に区切る方がいいと思います。
なぜかと言いますと「集中の持続」が難しいからです。ASDの方であれば休みの日に一気にする事が可能だと思います。しかし片づけを行うにはかなりの集中の持続が必要になります。しかもアルバムや昔の携帯、その時使っていた小物などを見て「懐かしい」と思い出に浸って終わらないというように集中を邪魔するものがたくさんあります。(漫画やゲームソフトも同じですね)
その為にも10分で出来るスペースに区切ってください。
ただ物を置いておくスペースを作る
ここまでの説明を聞いて「仕分けた後の物はどうするの?」ってなりませんか?
そうです、仕分けた後の物をただ置いておくスペースを作りましょう。難しければ先ほどの10分の中に必要な物を収納する時間を作ってよくわからないもの、いらないものだけを置いておくスペースを作ってください。
ただこれだけでいいです。後は同じことの繰り返し。最後は必要な物を収納しよくわからないものを、利用頻度に応じて収納するのか捨てるのかを判断するだけです。
出来そうな気がしてきました?
まとめ
読んだけど結局どうするのかよくわからないという人の為に最後にまとめます。
- 3種類の袋(いる物、よくわからない物、いらない物)を作る。
- 片付けるスペースを区切る。
- 物をただ置いておく場所を作る。
- いる物を収納しよくわからない物を仕分けする。
- 片付けたら人を呼ぶ(笑)(きれい!生活感がない!とか言われたうれしいですよね?)
今回は集中の持続が難しいADHDの方向けにブログを書いてみました。実際にやってみてよかったと思ってもらえれば幸いです。
私たちは仕事をする為には生活の安定が必要と考えています。もし就職だけではなく、生活環境も改善していきたいと思う方がいらっしゃいましたらいつでもご連絡ください。
今回はADHDの方の話を中心に記述しましたが実際はASD症状が強くて困っている方も多いと思います。次回はそのあたりの話を中心に行いたいと思います。